英傑の日本史 風林火山編 - 井沢元彦
星4つ★★★★☆
出来事を時代順に解説していく書き方じゃなく、俺の苦手な、人物を一人ずつ紹介していくスタイル。この「人物伝」という書式は初心者には分かり辛い、はずなのだが、そこは信頼と安心の井沢さん、知識ゼロでも楽しく読めるようになってる。
注意点としては、信玄に対しての評価が辛口なこと。これは信玄が必要以上に神格化されていて、欠点が隠されてるから自分が信玄の駄目な点に触れてバランスを取ろうとしてのことだと思う。邪推すれば、信長の評価を相対的に高めようとしたんだろうな。
超マイナーと言うか、そんなに重要じゃない人物まで取り上げてるんだけど、もしかしたらここが一番面白かったかも。ドけちな奴とかツンデレかよって奴とか変なのがいてクスッとした。
それにしても、俺全然信玄のこと知らなかったんだな。長野でのグダグダとか聞いたこともなかったよ。
太平記の群像 - 森茂暁
星3つ★★★☆☆
出来事を時系列順に書いていくスタイルじゃなくて、人物ごとに生まれてから死ぬまでを1人ずつ扱っていく書き方。なんだけど、・・・うーん、俺はこの書き方苦手だ。
この本は初心者向けの解説本じゃなくて、著者が集めた資料などを使って一人ひとりの「実際の足跡」を纏めた資料寄りの本って感じかな。
だから正直面白くはない。が、この本の価値は面白い面白くないにはない。俺は浅い歴史好きだが濃い人間にとっては素晴らしい本だろう。普通の解説本では名前がチラッとしか出ないような、有名じゃない人物もしっかり取り上げてるのでこの時代をもっと詳しく知りたい人にはうってつけだ。
俺が一番面白いと思ったのは最終章。太平記は誰がどういう状況の下で書いたのか、という考察の所。この部分は読んでてワクワクしたな。
リライト
漫画じゃないんだけど、あまりに面白かったので紹介。 主人公の女性は待っていた。10年前の自分が時を超えて現れるのを。 読み始めて僅か数ページで引き込まれ、行き着く暇もなく最後まで読まされてしまう。 注意点としては、時をかける少女やクロスチャンネルのような「感動できる作品」ではないこと。 ところで、この作品ってラノベってことになるのかな。 |