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旧:3巻まで読んでみた

ビザンツ皇妃列伝 憧れの都に咲いた花

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星4つ★★★★☆

ビザンつ帝国の皇后から8人を、その時その時の帝国の状況を交えつつ語っていく。

 

王朝の話が好きだ。天皇はもちろん、新しい王朝が生まれては滅んでいく中世ヨーロッパの歴史も好きだ。しかし、一部の例外を除いて、皇后が取り上げられることは無いのでこういう本は嬉しい。しかもそれが日本じゃあまり扱われてないビザンツだからなおさらだ。

 

この本の良い面であり、人に依っては悪い面になるのが、著者の想像がかなり入ること。これには幾つかの仕方ない理由がある。まず資料がとにかく少ないこと。基本、皇帝のおまけ扱いでしか書かれないので特にその心情面は本当に想像する以外にない。次が、当時の歴史家は皇后を悪く書く癖があり、著者がこれのおかしな点を指摘するんだけど、若干、彼女たちに感情移入しすぎな点は気になる人がいるかも。

 

8人のエピソードの中で面白かったのはやっぱり最後の2人。なんてたって帝国滅亡直前の皇后だからね。