出来るだけ楽しみたいから

嫌いなものには関わらず好きなものに囲まれて生きていたい

旧:3巻まで読んでみた

おひとりさまって思われるのがそんなに嫌か・・・

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Jリーグの試合を観に行った時の話。

 
角っこの席、と言うかコーナーキックを蹴る辺りの席があまり混んでなく、ちょうど良いばらつき具合だったのでそこで観戦することに。2つの空席を挟んで俺の横に30才前後の男が1人座っていた。
その男は顔を左右にせわしなく振り、隣の空席に置かれたタバコと焼きそばの空パックをチラ見し、と落ち着かない様子。そして時々小さな声で「あいつ遅いな・・・」的な事を呟く。(はっきりとは聞き取れなかったが多分こんな感じ)
 
つまり、自分は1人で観に来たわけじゃなくちゃんと相手がいますよアピールなわけだけど、そのアピールいる?
 
会場はスタメン発表、選手入場と進行していって、とうとうキックオフ。しかしその男は変わらず左右を見渡し前屈みの姿勢でとにかく落ち着かない。
 
ここまで読んだ人の中には、別にこの男はおひとりさまと思われるのが嫌なんじゃなくて、単に友人とサッカー観戦を楽しみたくて待ち焦がれてるだけじゃない?と思う人がいるかもしれない。だが、違う。
 
俺は決して寂しいヤツじゃないんだ!ただ相方が遅れてるだけで、ぼっちなわけではないんだ!って空気を全身から発してるのよ。
 
前半途中で待ちに待った友人の登場。
 
数分後、そこには、背もたれにかけ、足を組みながらゆったりとビールを飲み談笑する彼の姿が! 完全に別人じゃねーか。いや、別にいいんだよ?楽しそうでなによりだよ。
 
しかし俺は言いたい。
どうして1人の時も楽しめなかったの?友人と一緒にいる今と同じくらいに、とは言わないが、味方選手の惜しいシュートに起こる歓声とため息、あわや失点のピンチに起こる悲鳴。友人が来る前の彼はこれらに無関心でイライラした顔で観戦していた。
 
何がなんでも1人だと思われたくない、っていう気持ちは分からなくもないが、1人の時は1人で楽しむということが出来ないのは俺には理解出来ない。
 
ってことでサッカースタジアムで見かけた可哀想な人の話でした。
 
あと試合は負けた。